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防犯カメラに証拠能力はありますか？

「証拠能力」とは、「裁判にて証拠として利用することができるか」という証拠としての資格を意味し、基本的に、防犯カメラの映像に証拠能力は認められます。しかし、更衣室や風呂場などの盗撮にみられるように、違法な手段を用いて撮影された防犯カメラの映像は証拠能力が認められない場合もあります。
他方、証拠能力とは別に「証拠力」という概念があります。証拠力とは「裁判にてその証拠から証明しようとする事実が認めてもらえるか」という証拠としての価値を意味します。防犯カメラ映像は、人の意思が介在せずに機械的に生成されるという性質を持つため、誤りが入り込む余地が少なく、証拠力は極めて高いといえます。ただし、画像の解像度が低い場合には、それに伴って証拠力も低くなります。

防犯カメラ設置の際には周知する必要がありますか？

特定の個人が識別できるレベルの映像は、個人情報保護法で規定される個人情報にあたり、取り扱いを誤ると、法律違反となるおそれがあります。
経済産業省のガイドラインでは、カメラによって特定の個人が識別できる映像を撮影する場合は、個人情報の利用目的が明らかであると認められる場合を除き、原則として個人情報の利用目的を本人に通知・公表しなくてはいけないとされておりますが、「一般的に防犯目的のための防犯カメラ設置は利用目的が明らかと認められ、利用目的の公表の必要はない」とされています。
したがって、自宅や店舗に防犯カメラを設置する場合は、周知義務はありません。ただし、撮影する場所や対象、範囲によって法律違反となる場合があります。

慰謝料などの損害賠償請求をする時に、防犯カメラの映像は証拠になりますか？

防犯カメラ映像には証拠としての高い価値が認められますので、損害賠償請求を行う際には重要な証拠となります。

防犯カメラの映像を証拠として、違法駐車に請求できますか？

よく「無断駐車を発見した場合には〇〇万円を請求します」という看板を見かけますが、基本的にこれらの看板に法的効力はありません。
しかし、無断駐車により、その車両の使用者は駐車場利用料に相当する利益を不当に得ていると考えられるため、その利用料分の金額を請求することができます。駐車場利用料分の金額は、周辺の駐車場利用料の相場を基準に判断されます。